官渡かんと)” の例文
まさにこの日の戦は、河北軍の大捷たいしょうであり、それにひきかえ、曹操の軍は、官渡かんとの流れを渡って、悲壮なる退陣をするうちに、日ははや暮れていたのであった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曹操は、そのため、幾度か官渡かんとをすてて、一度都へ引揚げようかと考えたほどだったが、ともあれ、荀彧じゅんいくの意見をたずねてみようと、都へ使いを立てたりしていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冀州、青州、并州へいしゅう、幽州、など河北の大軍五十万は官渡かんと(河南省・開封附近)の戦場へ殺到した。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いまの上策としては、まず官渡かんと(河南省・開封附近)と延津えんしん(河南省)の両方に兵をわけて、勝つに従って徐々に押しすすむに限りましょう。それならあやまちはありません。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
臧覇ぞうは李典りてん于禁うきんなどの諸大将もあらかた留め、曹仁を総大将として、青州徐州の境から官渡かんとの難所にいたるまでの尨大ぼうだいな陣地戦は、そのまま一兵の手もゆるめはしなかった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「白馬、官渡かんとの戦いについて」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)