好過よすぎ)” の例文
「知れたもんさ。しかし金で女を買ふなんざア、ちツとおひと好過よすぎらア。ぼくア公園で二三けん待合まちあひを知つてるよ。連れてツてやらう。万事ばんじ方寸はうすんうちにありさ。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
畳も汚れた貸二階に据えてある箪笥たんす火鉢から、机座布団ざぶとんに至るまで、家具一切いっさいはかつて資産のある種子たねこの家にあったものばかりなので、お千代の人品に比較して品物が好過よすぎるところから
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)