奢侈おごり)” の例文
わたしは今までにも奢侈おごりの生活を送っていなかったのであるから、今後も特に節約をしようとも思わない。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
武士も町人も奢侈おごりに耽った。初鰹はつがつお一尾に一両を投じた。上野山下、浅草境内、両国広小路、芝の久保町、こういう盛り場が繁昌した。吉原、品川、千住こつ、新宿、こういう悪所が繋昌した。
銅銭会事変 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
北アメリカインディアンの心に奢侈おごりの念を起こさせるようなありきたりの洗面装置があり、歯ブラシよりも大型の雨傘がらくらく掛かりそうな、役にも立たない褐色の木の棚が吊ってあった。
弟夫婦は年少としわかきまま無益むやく奢侈おごりに財をついやし、幾時いくばくも経ざるに貧しくなりて、兄のもと合力ごうりょくひに来ければ、兄は是非なく銭十万を与へけるに、それをも少時しばしつかひ尽してまた合力を乞ひに来りぬ。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
神経の神経、酸素の酸素なる「奢侈おごり」。
幽遠神秘の「奢侈おごり」。あゝ偉なる哉。
幽遠神秘の「奢侈おごり」。あゝ偉なる哉。