大陽気おおようき)” の例文
旧字:大陽氣
「——がッかりのあとが理に落ちて、イヤに今夜は陰気になった。吉原とでも目先をかえて、大陽気おおようきにサンザメかそうか」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或人が不斗ふと尋ねると、都々逸どどいつ端唄はうたから甚句じんくカッポレのチリカラカッポウ大陽気おおようきだったので、必定てっきりお客を呼んでの大酒宴おおさかもり真最中まっさいちゅうと、しばらく戸外おもて佇立たちどまって躊躇ちゅうちょしていたが
寝る時まで大陽気おおようきで騒ぎつづけたが、その新しい遊び方はまた、次の荒天の日にも役に立った。
この跡ががらりと早変りして、さても/\和御寮わごりょは踊るふりが見たいか、踊る振が見たくば、木曾路に御座れのなど狂乱の大陽気おおようきにでもなられまい者でもなしと亀屋かめやおやじ心配し、泣くな泣きゃるな浮世は車
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
大陽気おおようきになっている今夜の酒宴のすきに逃げ出さなければ、またと逃げ出す機会はない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)