“外曲輪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そとぐるわ87.5%
そとくるわ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「組頭。てまえは、主命によりまして、三日ほど、外曲輪そとぐるわ御普請ごふしんのほうへ、全力でかかることになりました。その間、どうかよろしく——」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
遠江とおとうみのくに浜松城の外曲輪そとぐるわに、お繩小屋といって軍用の繩やむしろを作る仕事場がある、板敷のうちひろげた建物で、今しも老若四五十人の女たちが藁屑わらくずにまみれて仕事をしていた。
日本婦道記:萱笠 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
宮内は南の空から東へ、それから北へ西へと眼を配った、脅かされて立った禽は、若松城の外曲輪そとくるわ十六門のうち南町口みなみまちぐちから南の方だけであった。
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
住居は浅間せんげん神社の西で、井宮という処だと云った。駿府城の外曲輪そとくるわをまわり、武家屋敷の裏をぬけてゆくと、まもなく向うに賤機山しずはたやまの緑がけぶるように見えてきた。
雨の山吹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)