外夷ぐわいい)” の例文
其の避くべからざるは、当時外夷ぐわいいとせられてゐたヨオロツパ諸国やアメリカは、我にまさつた文化を有してゐたからである。智慧のあるものはそれを知つてゐた。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
開国はむしろ大胆な、進取的な策であるべきはずなのに、それが因循と云はれたのは、外夷ぐわいいの脅迫をおそれて、これに屈従するのだと云ふ意味から、さう云はれたのである。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
初め旧幕に阿諛あゆし、恐多おそれおほくも廃帝之説を唱へ、万古一統の天日嗣あまつひつぎあやううせんとす。かつ憂国之正士を構陥讒戮こうかんざんりくし、此頃外夷ぐわいいに内通し、耶蘇やそ教を皇国に蔓布まんぷすることを約す。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)