変装へんそう)” の例文
旧字:變裝
はじめから、高いカラーをつけた針目博士を、怪しい人物とにらんではいたが、まさかこんなたくみな変装へんそうをしているとは思わなかった。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これ、その日見物けんぶつのなかにまぎれこませておいた菊池半助配下はいか伊賀衆いがしゅう小具足こぐそく十手じってうでぞろい、変装へんそう百人ぐみの者たちであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
じぶんでは科学者かがくしゃだなんて言ってるが……どうだか、わかったものじゃねえ。あいつは、変装へんそうしてるのかもしれないぜ。
つまり、変装へんそうがとびきりじょうずなのです。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
(おかしいぞ。戸倉老人は、この口がきけず、耳のきこえない小竹さんに、どういう方法で話を通じて、小竹さんに変装へんそうすることを承知させたのだろうか)
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
で、群集ぐんしゅうのなかには、百人の伊賀衆いがしゅう変装へんそうさせてまきちらし、かたっぱしからその顔をあらためていたのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
才蔵は新参者しんざんものの身にすぎた光栄と、いさんでその夜、こっそりと鳥刺とりさ稼業かぎょうの男に変装へんそうした。そしてもち竿ざお一本肩にかけ安土あづちの城をあかつきに抜けて、富岳ふがくの国へ道をいそぐ——
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ああ、チャンウーとは戸倉老人の変装へんそうだったのである。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)