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堂上方
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だうじやうかた
習はせんと京都へ
登せ
堂上方へ
宮仕させしに同家の
女中お竹と云ふに
密通なし
末々の
約束迄して居たりしを
朋友の中にも其女に心を
懸色々と
云寄しが
早晩大森右膳と深き中になり居ると云ふ事を
堂上方に奉公致し候と申しければ大岡殿
堂上方に
勤仕せしと云ふか生國は何方にて
武家か町人か百姓か
有體に申せと云はるゝに平左衞門ヘイ決して
僞りは申し上ず私し生國は相州なれ共京都へ參り
久々奉公仕つり
居しと申立ればナニ生國は相州とな
然すれば大久保家の家中の者なるかと問るゝに平左衞門
否然樣には之無私し親は