坐乗ざじょう)” の例文
「では、読みます。——鬼塚元帥は、黒馬博士坐乗ざじょう魚雷型ぎょらいがた快速潜水艇を認めて、博士の健在を大いに慶祝するものである」
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と、義貞は今朝から、二本松の陣地にあって、尊氏が坐乗ざじょうしているにちがいない、その船列中の本船の一檣頭しょうとうを、にらみとおしに、睨んでいた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
むろとまりの群船に一夜が明けた翌日だった。尊氏が坐乗ざじょうの大船へ、ひる頃、一団の伺候者しこうしゃがあった。——奥地の白旗城から出てきた赤松円心則村のりむらと、一族の者だった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)