土着どちゃく)” の例文
旅から来て、新選挙地に草鞋をぬぎ、土着どちゃくになるのを意味するのだときいたが、嘘の皮で、その前日にも打合せに来ている。
民部はいさみ立ったさまをみせて、郎党ろうどうたちを八ぽうへ走らせた。まもなく、地理にあかるい土着どちゃく里人さとびとが、何十人となくここへ召集されてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊丹兵庫頭いたみひょうごのかみというのは、この近郷では、かつてはもっとも由緒ゆいしょふかい土着どちゃくの豪族だった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
土着どちゃく旧家きゅうからしい土塀どべい樹木じゅもくが、母屋おもやを深くつつんでいた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)