土井どい)” の例文
そして武敏の床几場を中心に、蓮華坂れんげざかから八田、土井どい方面へまで、わが二万余騎を扇なりに展開して待つ
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この寛永の大造営には、酒井さかい備後守びんごのかみ永井ながい信濃守しなののかみ井上いのうえ主計頭かずえのかみ土井どい大炊頭おおいのかみ、この四名連署の老中書付、ならびに造営奉行秋元あきもと但馬守たじまのかみのお触れ書が伝えられている。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
三月十二日に老中ろうじゅう土井どい大炊頭おおいのかみ利位としつらを以て、抽斎に躋寿館講師を命ぜられた。四月二十九日に定期登城とじょうを命ぜられた。年始、八朔はっさく、五節句、月並つきなみの礼に江戸城にくことになったのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「兄上さまがおでかけなさるとすぐ、土井どいさまと山口さまのお二人が」
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)