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ふりがな文庫
“
国栖
(
くず
)” の例文
旧字:
國栖
それで津村は、実はそのつもりで
国栖
(
くず
)
の親戚から話しておいて
貰
(
もら
)
ったから、多分今日あたりは待っているはずだと云うのである。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
いずれは日本語であって
国栖
(
くず
)
や
土蜘蛛
(
つちぐも
)
言葉の伝わるものは
稀有
(
けう
)
だったろうが、それがこじつけようにもほとんと道がなく、是非なくそのままで暗記しているというのは
和州地名談
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
これは
吉野山
(
よしのやま
)
は、だんだんそれを分け入って行くと、
唐土
(
もろこし
)
に通じているという話のあるところから思いついた句であろう。謡曲の『
国栖
(
くず
)
』にも次ぎのような文句がある。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
しかし
国栖
(
くず
)
に至っては、いかにもその名称は似ているが、彼らの風俗その他、到底蝦夷らしくないという内容の研究から、かつて土蜘蛛論(歴史地理九巻三号)でも、彼らの異民族たるべき事を論じ
国栖の名義
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
そして彼がこの間中から私への通信に「
国栖
(
くず
)
の
親戚
(
しんせき
)
」と書いて来たのは、このおりと婆さんの家を指すのであった。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
『
北山抄
(
ほくざんしょう
)
』『
江次第
(
ごうしだい
)
』の時代を経て、それよりもまた遙か後代まで名目を存していた、新春朝廷の
国栖
(
くず
)
の奏は、最初には実際この者が山を出でて来り仕え、
御贄
(
みあえ
)
を献じたのに始まるのであります。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
私はとにかく津村を
促
(
うなが
)
してその岩の上から
腰
(
こし
)
を
擡
(
もた
)
げた。そして、宮滝で
俥
(
くるま
)
を
雇
(
やと
)
って、その晩
泊
(
と
)
めて貰うことにきめてあった
国栖
(
くず
)
の昆布家へ着いた時は、すっかり夜になっていた。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
“国栖”の解説
国栖(くず、くにす)とは大和国吉野郡、常陸国茨城郡に居住したといわれる住民である。国巣、国樔とも書く。
(出典:Wikipedia)
国
常用漢字
小2
部首:⼞
8画
栖
漢検準1級
部首:⽊
10画
“国栖”で始まる語句
国栖人