“喜多床”の読み方と例文
読み方割合
きたどこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾輩だって喜多床きたどこへ行って顔さえってもらやあ、そんなに人間とちがったところはありゃしない。人間はこう自惚うぬぼれているから困る。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
然れどもこは真に出来のよかりしにあらず、一つには喜多床きたどこかみりに行きし時、独乙語の先生に順をゆづり、先に刈らせたる為なるべし。こは謙遜けんそんにあらず、今なほかく信じて疑はざる所なり。
その頃の赤門生活 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
下駄の歯があぶみにはさまる。先生はたいへん困っていると、正門前の喜多床きたどこという髪結床かみゆいどこの職人がおおぜい出てきて、おもしろがって笑っていたそうである。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)