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咏嘆
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えいたん
ふりがな文庫
“
咏嘆
(
えいたん
)” の例文
「三月になります。」とか「なるわよ。」とか言切ったら
平常
(
つね
)
の談話に聞えたのであろうが、ネエと長く引いた声は
咏嘆
(
えいたん
)
の
音
(
おん
)
というよりも
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一般に詩や俳句の目的は、或る自然の風物情景(対象)を叙することによって、作者の主観する人生観(侘び、詩情)を
咏嘆
(
えいたん
)
することにある。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
むしろ偶然の重複に
咏嘆
(
えいたん
)
するような心持ちがいくぶんかあるので、つい
二人
(
ふたり
)
の作をここに並べてあげたくなったのである。
手紙
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「栄さんにさぶちゃんの苦労のわからないわけがわかったわ」とおのぶは
咏嘆
(
えいたん
)
するような口ぶりで云った
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
また自分ひとりの
咏嘆
(
えいたん
)
ともつかぬ言葉を、突然言ひ出して、リュックサックしよつた若いサラリイマンや、大きい日本髪ゆつて、口もとを大事にハンケチでおほひかくし
富嶽百景
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
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咏嘆
(
えいたん
)
的な音楽が奏でられ、スカートの長いフランス女とアバッシュなマルセーユ男でワルツを始めました。ルーマニアの士官がネグロの楽隊に剣を腰から抜いて長靴を鳴らして見せました。
バルザックの寝巻姿
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
五彩絢爛
(
ごさいけんらん
)
として眼を奪う風景を、正直にいちいち応接して、酔わされたような
咏嘆
(
えいたん
)
をつづけているのはお雪ちゃんばかりで、久助は馬方と
山方
(
やまかた
)
の話に余念がなく、竜之助は木の小枝を取って
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
空には白い雲が
浮
(
うか
)
び、鳥は高く飛んでるけれども、時間は流れて人を待たず、自分は次第に老いるばかりになってしまったという
咏嘆
(
えいたん
)
である。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
と
一人
(
だれか
)
が云った。その語調には妙に
咏嘆
(
えいたん
)
の意が
寓
(
ぐう
)
してあった。自分はあまり突然のように感じた。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
換言すれば、詩人蕪村の魂が
咏嘆
(
えいたん
)
し、
憧憬
(
しょうけい
)
し、永久に思慕したイデアの内容、即ち彼のポエジイの実体は何だろうか。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
咏
漢検1級
部首:⼝
8画
嘆
常用漢字
中学
部首:⼝
13画
“咏”で始まる語句
咏
咏歎
咏懐
咏込
咏風