名乘なのら)” の例文
新字:名乗
傳授でんじゆしたる甲斐かひありと悦ぶ事限りなく爰に於て丸龜まるがめの道場は養子半四郎にまかせんと五左衞門は我名の一字をゆづつて後藤半四郎秀國ひでくに名乘なのら門弟中もんていぢうへも右のおもむきを吹聽ふいちやうなし五左衞門は是よりなほ流名りうめい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
つかへ申けるは徳川と名乘なのらせ給ふにはさだめて仔細しさいある御方なるべしそれがし事は信濃國諏訪すはの者にて遠州屋ゑんしうや彌次六と申し鵞湖散人がこさんじんまた南齋なんさいとも名乘候下諏訪しもすは旅籠屋はたごや渡世とせい仕つれり若も信州邊しんしうへんへ御下りに成ば見苦みぐるしくとも御立寄あるべし御宿仕らんと云にぞ寶澤は打點頭うちうなづきさて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)