右様みぎよう)” の例文
旧字:右樣
右様みぎようなわけでござるが、それでも貴所は、一人で行くおつもりか。——それとも、他の助人すけうどたちは、べつな道をとって行かれたか」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
右様みぎようの事がなくとも、長二郎の名は先年林大學頭様の折紙が付いた仏壇で、江戸中に響き渡りました処、又今度林大學頭様が礼記の講釈で復讐ふくしゅうという折紙を付けられました珍らしい裁判で
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
三七日さんしちにちのあいだは外出は勿論、何者にも御対面無用とのことじゃ。右様みぎようの次第じゃで、見識らぬ者どもは当分御門内へ入るるなと大殿からも申し渡された。気の毒じゃが、そちも当分は出入りするな
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
右様みぎようの勘定書に対すれば、洗った面で、けろりとして
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「知らん、右様みぎような者は知らんと申すに」
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
はい、最前お頼みと申しましたのは右様みぎような次第、皆様、このとおり、両手をついてお願い申しまする。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
右様みぎようのことは、しかと覚えておるかの。袖……
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)