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可睡齋
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かすゐさい
御
掛なされて御たすけ下さる樣に願に
罷り出しと云ければ
可睡齋は
眉を
顰め夫は如何樣の儀なるやと
言るゝに三五郎は九助が是までの
事柄を
話し實意を
打明て御願ひ申なば
命乞の事
協ぬ儀は有まじ然なり/\と其儘
駈出して見付驛なる
可睡齋の臺所へ
駈込三五郎は手を
突何卒御
住持樣に御目通りを
聞て三五郎是は有難しと後に
尾て大方丈を
通拔鼓樓の下を
潜りて和尚の座敷の
縁側へ
罷り出平伏なすに此時
可睡齋は靜かに
緋の
衣の袖をかき合せながら三五郎を