“可憎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あひにく33.3%
にくら33.3%
あいにく16.7%
につく16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可憎あひにく日本では「霊魂たましひ」の相場が安過ぎるので詮事無せうことなしに自分達が本国から送つて貰ふ筈の月給を抵当に、行きつけの店から借り出すものが多かつたが
「お雪さんにお聞きなさいまし、貴方あなたは御存じでいらっしゃるんだよ、可憎にくらしゅうございますねえ、でもあのお気の毒さまでございますこと、お雪さんは貴方、久しい間病気でふせっておりますが。」
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
毛利氏はまた出て行つたが、予備に紹介状をもらつておいた他の一人にも、可憎あいにく差閊へがあつた。彼は空しく帰つて来た。
和解 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
さてはと推せし胸の内は瞋恚しんいに燃えて、可憎につくき人のく出でよかし、如何いかなるかほして我を見んとらん、と焦心せきごころに待つ間のいとどしうひさしかりしに、貫一はなかなかで来ずして
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)