おじ)” の例文
こうして不幸なおじおいが手をりあって泣いている時、お杉はお高のへやへ往ってお高にっていた。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
父は五人兄弟の第三人にして、前後四人はすでに世を去りぬ、随って我も四人のおじを失いぬ。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
おじさん、わたしゃお前に二つ三つみついてやらなければ気が済まない」これにはわたしも全くおどかされてしまったが、あの牙ムキ出しの青ッつらが何だかしらんが皆笑い出した。
狂人日記 (新字新仮名) / 魯迅(著)
たまたま喬が外出していると、連城がおじの家へいっていて帰って来るのにいき遇った。喬はそこで連城の顔をきっと見た。連城はながし目をして振りかえりながら白い歯を見せて嫣然にっとした。
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)