厳峻げんしゅん)” の例文
然レドモ人トリ気ヲとうとビ、厳峻げんしゅんヲ以テ自ラはげまス。すこぶ偏窄へんさくニシテ少シク意ニ愜カザルヤすなわ咄咄とつとつトシテ慢罵まんばス。多ク人ノにくム所トナル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
氏郷は法を執ること厳峻げんしゅんな人で、極端に自分の命令の徹底的ならんことを然る可き事とした人である。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
つまり氏郷は他を律することも厳峻げんしゅんな代りに自ら律することも厳峻な人だったのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
氏郷は法令厳峻げんしゅんである代りには自ら処することも一毫いちごうの緩怠も無い、徹底して武人の面目を保ち、徹底して武人の精神をふるっている。所謂いわゆる「たぎり切った人」である、ナマヌルな奴では無い。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)