モト)” の例文
而も其理会の根本に、気分式な情緒本位のものが交らずにゐる筈がないとなれば、モトの古詞章よりは、大分変つたものになる訣である。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
出来るだけモトの姿にひき直させると言ふ点に置かれたいとだけは願はないで居られない。
かりにモトの古詞章を直線状のものとして置けば、途中に訣らなくなつた箇所の出て来るまゝ、改作し/\して、結局は波状線の様な、瘤のある文章になる訣だが、必要に応じての
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
必然的な改作なのだから、モトの文章も、改作した文章も同じだと思つて居る。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
牛の方では、競馬キヤウマと称する三分芸を分化して居りますが、此は、乗りものに乗つた弓とりの姿をモトとする様です。即、所謂牛が其です。此牛に乗る役は、最神聖なものと考へられて居ます。
信州新野の雪祭り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
能楽・狂言の影響をうけて、又モトへ戻つたと見られるものもある。
根子の番楽・金砂の田楽 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其を寄せ集めてみると、モトの形が出て来ると思はれる。
根子の番楽・金砂の田楽 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)