午休ひるやす)” の例文
狭く囲まれた処に這入ったので、蝉の声が耳をふさぎたい程やかましく聞える。その外には何の物音もない。村じゅうが午休ひるやすみをしている時刻なのである。
カズイスチカ (新字新仮名) / 森鴎外(著)
九月×日 馬の脚を自由に制御せいぎょすることは確かに馬術よりも困難である。俺は今日午休ひるやすみ前に急ぎの用を言いつけられたから、小走こばしりに梯子段はしごだんを走り下りた。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
二月×日 俺は今日午休ひるやすみに隆福寺りゅうふくじ古本屋ふるぼんやのぞきに行った。古本屋の前の日だまりには馬車が一台止まっている。もっとも西洋の馬車ではない。藍色あいいろほろを張った支那馬車である。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
午休ひるやす
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)