北地ほくち)” の例文
ああなつかしきかな余の生れ出し北地ほくち僻郷へきごうの教会よ、あさゆうに信徒相会し、木曜日の夜半の祈祷会、土曜日の山上の集会、日曜終日の談話、祈祷、聖書研究
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
わがとはいち谷町たにまち窪地くぼちを隔てしのみなれば日ごと二階なるわが書斎に来りてそこらに積載つみのせたる新古の小説雑書のたぐひ何くれとなく読みあさりぬ。彼女もと北地ほくちの産。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
しからば此かるき舟とは何をすかと云ふに、口碑に隨へば、こは陸上にてになやすく、水上にては人を乘するにる物なりとの事なり。エスキモ其他北地ほくち現住民の用ゐる獸皮舟は是にたり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)