化粧しまい)” の例文
あの親父おやじは堅いからやかましいが親父が死んで仕舞えば旦那でもなんでも取れます、あれで軟かい着物でも着せてお化粧しまい
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ほんとに人の気も知らないで何をして居るであろう、と云えば、それでもお化粧しまいに手間の取れまするが無理はないはず、と云いさしてホホと笑う慣れきった返しの太刀筋。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しと/\階子はしごを下りて参り、長手の火鉢の前に坐りましたが髪が、たてでお化粧しまい為立したてで、年が十九故十九つゞ二十はたちというたとえの通り、実に花を欺くほどの美くしい姿で
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
実にの方は品が違いますねえ、わたくしが参っても物数云わず、にっこりと笑われると胸がむか/\して来て、カアーと気が遠くなる位のものでげすが、一向にお化粧しまいもなさいませんが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)