“剣難”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんのん66.7%
けんなん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
轟々ごう/\と冷酷な豪胆な呻りを挙げて、真暗なトンネルをくゞったり、長い長い剣難けんのんな鉄橋を渡ったり、川を越え野をまたぎ森をめぐりながら、一刻の猶豫もなく走って行く。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
さアそうなると、わたしの手紙が此室ここにあると剣難けんのんです。わたしの名誉だって危いわ。いいえ、貴方が何処へ隠したって駄目。結局嗅ぎ出されるにきまっていますからね。
ふみたば (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
やがて途方もない夢など抱いて、果ては、乱世のちまたに、かばねを横たえよう。人相などをあてにいうではないが、剣難けんなんの相がある、いや性格がある。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)