利鈍りどん)” の例文
しかし天下の事は成敗利鈍りどんをもって相判あいはんそうろうわけにはこれなく、小生は正をもって起こり、正をもってたおるること始めよりの目的にそうろう
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
あらかじめ罪人の屍骸しがいを貰って来てあって、斬り手の役は小林という剣道の師範役、それに勤番のうちの志願者も手を下して、利鈍りどんを試みるということであります。
兵の多少にあらず武器の利鈍りどんにあらず、士気旺盛おうせいなるものは勝ち、後ろさびしいものは負ける、とくに犬の喧嘩をもってしかりとする、犬のたよるところはただ主人にある
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「事の成敗せいばい利鈍りどんによって真理はわずらわされませぬ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)