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はき
ふりがな文庫
“
判然
(
はき
)” の例文
二百十日の風と雨と煙りは
満目
(
まんもく
)
の草を
埋
(
うず
)
め尽くして、一丁先は
靡
(
なび
)
く姿さえ、
判然
(
はき
)
と見えぬようになった。
二百十日
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「さア。そう思ッていてもらわなければ……」と、西宮も
判然
(
はき
)
とは答えかねた。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
人も犬も草も木も
判然
(
はき
)
と映らぬ古き世界には、いつとなく黒い幕が下りる。小さき胸に躍りつつ、
転
(
まわ
)
りつつ、抑えられつつ走る世界は、闇を照らして火のごとく明かである。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
古き寺、古き
社
(
やしろ
)
、神の森、仏の丘を
掩
(
おお
)
うて、いそぐ事を
解
(
げ
)
せぬ京の日はようやく暮れた。
倦怠
(
けた
)
るい夕べである。消えて行くすべてのものの上に、星ばかり取り残されて、それすらも
判然
(
はき
)
とは映らぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“判然”の意味
《名詞》
判然(はんぜん)
はっきりとよくわかること。
《形容動詞》
はっきりとよくわかるさま。
(出典:Wiktionary)
判
常用漢字
小5
部首:⼑
7画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“判”で始まる語句
判
判明
判官
判断
判斷
判切
判事
判人
判別
判定