分前わけまへ)” の例文
「ではあなたの意志一つであなたの運命もきまります。」と彼は云つた。「私の手も、心も、所有物全部の分前わけまへもあなたに捧げます。」
それに君如何どうだ、細君は殆んど僕等の喰ひあましの胡蘿蔔にんじん牛蒡ごぼうにもありつかずに平素しよつちう漬物ばかりをかぢつてる、一片ひときれだつて亭主の分前わけまへに預つたことはないよ。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
かくて又幸手宿さつてじゆくなる杉田三五郎は重四郎と共に金兵衞の子分こぶん八田掃部練馬藤兵衞三加尻茂助の三人を利根川邊とねがはべりにて殺し重四郎が幸手宿を立退たちのき金兵衞より奪ひ取りし金のうち百兩を分前わけまへ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と云ふのは、おなかかした大きな少女等は、機會さへあれば、下級生をすかしたり脅したりして、彼等の分前わけまへを掠めたのだから。
自分の領地を分けたり私に相當な分前わけまへをくれることが、我慢がならなかつた。父の考へでは、すつかり、私の兄のロウランドに讓らなくてはならないと云ふのでした。