出合頭であひがしら)” の例文
一部の画家ゑかき仲間に天才人と言はれた青木繁が、また借金の名人で、どんな画家ゑかきでも出合頭であひがしらにこの男と打衝ぶつつかつて二ことこと話してゐると、慈善会の切符でも押し付けられたやうに
言ふ其人はゆかなつかし何人ぞやと出合頭であひがしらかほ打詠うちながめ見れば此方こなたの彼男はお前こそは道十郎殿の御内儀ないぎお光殿にて有しよなめづらしき所にてたえて久しき面會めんくわいなり拙者せつしや事は瀬戸物屋せとものや忠兵衞と言れてお光はかほうちまもり扨は忠兵衞殿にて在せしかと往昔馴染むかしなじみの何とやらなつかしきまゝことば
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)