“冷徹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
れいてつ75.0%
ひえわた25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうした風貌から判断しても、絶倫な精力家であることや鉄のような意志の持主であることはすぐ感じるが、冷徹れいてつした理性は努めてあらわすまいとしている。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
冷徹れいてつな峡間は、湯滝の下に苔生こけむした天然林を抜け出して、戦場ヶ原をいく曲がり、龍頭りゅうずの滝を落ちて中禅寺湖へ注いでいるが、ここは渓流魚釣りの練習場として、まことに好適の流れである。
雪代山女魚 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
氷の如く冷徹ひえわたりたる手をわりなくふところに差入れらるるに驚き、咄嗟あなやと見向かんとすれば、後よりしかかかへられたれど、夫の常にたしなめる香水のかをりは隠るべくもあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)