冥助めいじょ)” の例文
しかればすなわち、かつは神道の冥助めいじょにまかせ、かつは勅旨の旨趣しいしゅを守って、早く平氏の一類を亡ぼして、朝家ちょうけ怨敵おんてきを退けよ。
一門子孫の繁栄を御覧になることによっても神の冥助めいじょは忘られずに六条院は紫の女王にょおうも伴って御参詣あそばされるのであって、はなやかな一行である。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
余は上帝の冥助めいじょに依り、古今各国の法律を蒐集し、その法規を対照類別して、法律全図(Theatrun legale)を描き出さんことを異日に期す。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
その時、外濠線そとぼりせんの電車が、駿河台の方から、坂を下りて来て、けたたましい音を立てながら、私の目の前をふさいだのは、全く神明しんめい冥助めいじょとでも云うものでございましょう。
二つの手紙 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)