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偉丈夫
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いじょうふ
ふりがな文庫
“
偉丈夫
(
いじょうふ
)” の例文
さらに奥の間へ案内されると、広い座敷のなかにはただひとつの
榻
(
とう
)
を据えて、ひとりの
偉丈夫
(
いじょうふ
)
が帽もかぶらず、靴も穿かずに、長い髪を垂れて休息していた。
中国怪奇小説集:15 池北偶談(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
単于
(
ぜんう
)
は手ずから李陵の
縄
(
なわ
)
を解いた。その後の待遇も
鄭重
(
ていちょう
)
を極めた。
且鞮侯
(
そていこう
)
単于とて先代の
呴犁湖
(
くりこ
)
単于の弟だが、
骨骼
(
こっかく
)
の
逞
(
たくま
)
しい
巨眼
(
きょがん
)
赭髯
(
しゃぜん
)
の中年の
偉丈夫
(
いじょうふ
)
である。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
さすがに音に聞えた
偉丈夫
(
いじょうふ
)
とは見えて、玄蕃の
逞
(
たくま
)
しい筋骨は小がらな秀吉を圧するに充分だった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
前なるは手に
錫杖
(
しゃくじょう
)
をついた
一癖
(
ひとくせ
)
ありげな
偉丈夫
(
いじょうふ
)
。後ろなるは、頭に
宝珠瓔珞
(
ほうじゅようらく
)
を
纏
(
まと
)
い、頂に
肉髻
(
にくけい
)
あり、
妙相端厳
(
みょうそうたんげん
)
、
仄
(
ほの
)
かに
円光
(
えんこう
)
を負うておられるは、何さま
尋常人
(
ただびと
)
ならずと見えた。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「何せい、幼時は、水呑百姓の家に、辛くも生い育ったので、生来このとおり体がかぼそい。しかし、打ち見るところ、御辺もあまり
偉丈夫
(
いじょうふ
)
とは見えんな。お
幾歳
(
いくつ
)
にならるる」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
偉
常用漢字
中学
部首:⼈
12画
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“偉丈夫”で始まる語句
偉丈夫然