保証ほしょう)” の例文
旧字:保證
自分じぶんのものでありながら、それを保証ほしょうする道徳どうとくのなかったこと、こんな、よいわるいの分別ふんべつがなくなるまで、社会しゃかいがくずれたかという、なげきにほかありません。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
前途がどう展開てんかいするかも知れず、分娩ぶんべんの時期が後れるかも知れず、私が果して生きぬくかにも不安があるので、「オボエアリ」との保証ほしょうを得るにも心もとないのであった。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
「工学博士の保証ほしょうがあるならだいじょうぶだ、ぼくの小説的空想は、いま実をむすんだ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
新聞なるものゝ平気にうそをつく事をまだよく知らぬ人達の間には大分影響えいきょうしたと見え、見舞やら問合せの手紙はがきなどいくらか来て、余は自身で自身の正気を保証ほしょうす可く余儀なくされた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
立派に言い切ったから、金山寺屋が保証ほしょうすることではあり、もうそれ以上詮議せんぎの要もあるまいと、かえって役人のほうが安心したくらいで、黒門町、これは徹頭徹尾てっとうてつび当方の間違いであったぞ、許せよ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「どちらの、いのち保証ほしょうすることはできません。」と、その医者いしゃたちもいいました。
村の兄弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)