“供侍”の読み方と例文
読み方割合
ともざむらい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
将監癇癖つのって、納戸なんどよりこちらへちかづきくるものは、だれかれの容赦なくブッタ斬ると、召使一同にふれておけ! 竜胆寺どの若党が、供侍ともざむらい部屋にひかえておるはず。
亡霊怪猫屋敷 (新字新仮名) / 橘外男(著)
無言で振り返った娘の眼の前に、一人の供侍ともざむらいを従えて、おおらかにたたずんでいる人物があったが、道服どうふくの下からくくばかまの裾が、こい紫に見えているところから推して、公卿くげであることがうかがわれた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
お扶持だけでは過ごしてゆけず、町医だけでも立ってゆかず、両天をかけてどうやら雀羅じゃくらだけを張らないでいる外科医者の門前に、糊目のりめ正しいかみしも供侍ともざむらいがズラリとうずまったところはまことに奇観です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)