佐倉宗吾さくらそうご)” の例文
「もし自分じぶんが、あの佐倉宗吾さくらそうごだったら。」と、空想くうそうしたことでした。あの悲惨ひさんきわまる運命うんめいにあわなければならぬと想像そうぞうしたのです。
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)
このとき重税を課しては国のためにうれうべき事であると、佐倉宗吾さくらそうごを気取ったまではいいが、佐倉宗吾のように命を捨てたかといえば、なかなか捨てるどころか、かえって強盗ごうとう強姦ごうかんしたものもある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
六つか七つの時分、佐倉宗吾さくらそうごの芝居を通しで見たことがある。
怪談 (新字新仮名) / 平山蘆江(著)
いまきみは、佐倉宗吾さくらそうごといったから、それでいい。ああいうただしいひとが、ただ一人ひとりだったから、あんな最後さいごになったが、でも、一人ひとりちからが、どんなにおおきかったかわかるだろう。
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)
いつのにも、ただしくきようとすれば、ひとり佐倉宗吾さくらそうごとかぎらないから。
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)