伽譚とぎばなし)” の例文
和尚の声は曳臼ひきうすのやうに上から落ちかゝつた。その下にし潰されたお伽譚とぎばなし猿公えてきちのやうに、伝兵衛は畳に顔をすりつけて眼を白黒させた。
この時婦人おんなは一息つきたり。可哀あわれなるこの物語は、土地の人口碑こうひに伝えて、孫子まごこに語り聞かす、一種のお伽譚とぎばなしなりけるが、ここをば語るには、誰もかくすなりとぞ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
西洋のお伽譚とぎばなしによく聞ける、おもしろき…………。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)