“伽羅枕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きやらまくら75.0%
からまくら25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『読売新聞』で、露伴の『ひげ男』と紅葉の『伽羅枕きやらまくら』とを同時に掲載する計画を立てたのは、あれは確か二十三年の春頃だつたと思ふ。
紅葉山人訪問記 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
紅葉は当今の欧化主義にさからつて起りし文人なり。純粋の日本思想を以て文壇に重きを持する者なり。われ之を彼が従来の著書に徴して知り、而して「伽羅枕きやらまくら」に対して初めて其説を堅うするを得たり。
その「多情多恨」の如き、「伽羅枕からまくら」の如き、「二人女房」の如き、今日なほ之を翻読するも宛然えんぜんたる一朶いちだ鼈甲牡丹べつかうぼたん、光彩更に磨滅すべからざるが如し。人亡んで業あらはるとは誠にこの人のいひなるかな。