“人生（ライフ）” の例文
人生（ライフ）、々々（ライフ）というが、人生（ライフ）た一体何だ。一個の想念（ノーション）じゃないか。今の文学者連中に聞き度いのは、よく人生に触れなきゃ不可（いかん）と云う、其人生だ。
私は懐疑派だ (新字新仮名) ／ 二葉亭四迷(著)
そこで例へば謂ふ所の問題劇を書いたイブセンだつて、自身も云つた通り慥かに「人生（ライフ）のために書いたのではない」
芸術論覚え書 (新字旧仮名) ／ 中原中也(著)
時としては、モウ幾年もの親い友達の様な口も利くが、概して二人の間に交換される会話は、這麽（こんな）田舎では聞かれた事のない高尚な問題で、人生（ライフ）とか信仰とか創作とかいふ語（ことば）が多い。
鳥影 (新字旧仮名) ／ 石川啄木(著)
頓着なきものは福（さいはひ）なり、知識あるものも亦た福なり、然れども之は世界的に福なるものにして、真に福なるものならず。イヱスは敢て人間をして悉（こと／″＼）く人生（ライフ）を観察せしむることを命ぜず。
実行的道徳 (新字旧仮名) ／ 北村透谷(著)
これはつらい、けれどつらいのが人生（ライフ）だ！　と思いながら帰って来た。
蒲団 (新字新仮名) ／ 田山花袋(著)
時としては、もう幾年もの親しい友達の樣な口も利くが、概して二人の間に交換される會話は、恁麽（こんな）田舍では聞かれた事のない高尚な問題で、人生（ライフ）とか信仰とか創作とかいふ語が多い。
鳥影 (旧字旧仮名) ／ 石川啄木(著)