乱世らんせい)” の例文
旧字:亂世
しかし、それもそれだが、まったくみじめな、乱世らんせいの子供たちの慈父じふとなる生涯も、けっして悪い目的ではない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小太郎山は、乱世らんせいの中にあってゆるがず、みだされずにある、義血ぎけつの兄弟たちのうちだ。そのうちへ帰ろう。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
越前えちぜんきたしょう鬼柴田おにしばたといえば、弱肉強食の乱世らんせいのなかでも、とくに恐ろしがられている梟雄きょうゆうだのに、こんな美しい、情けの持主もちぬしであろうとは、きょうまでゆめにも知らなかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そういう人が、わしの子供の時分には、たくさんあった。乱世らんせいならいだ」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)