“九度山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くどやま75.0%
くどさん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あの山伏は、おそらく九度山くどやまの一類だろう。兜巾ときん白衣びゃくえ鎧甲よろいかぶとに着かえれば、何のなにがしと、相当な名のある古強者ふるつわものにちがいない」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
九度山くどやまの真田幸村などは、そのゆうなるものであろう。幸村へは平時においても、大坂城の秀頼から、すくなからぬ金力が密かに送られていたという。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことに生垣をのぞかるる、日南ひなた臥竜がりゅうの南枝にかけて、良き墨薫る手習草紙は、九度山くどさん真田さなだいおりに、緋縅ひおどしを見るより由緒ありげで、奥床しく、しおらしい。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)