両替屋りょうがえや)” の例文
「オオ、しかもこの金には、佐渡平さどへい刻印こくいんが打ってある。あの両替屋りょうがえやから、為替かわせとして受け取った金であろうが」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
是は「釈迦しゃか説法せっぽう」とか、「両替屋りょうがえや算盤そろばん」とかいうのと一類のたとえごとで、無益の心づくしを嘲笑ちょうしょうした警句であろうが、これにって始めて知り得たのは、江戸期の初頭まで近畿地方にも
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
山東さんとう河北かほくの旅商人が取引にあつまる市場、駅路うまやじに隣接しているので、俗に、妓家ぎか千軒、旅籠はたご百軒といわれ、両替屋りょうがえやだけでさえ二、三十軒もかぞえられる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)