“世帶染（しよたいじ）” の例文
新字：世帯染
如何（いか）にも世帶染（しよたいじ）みた、商賣の懸合（かけあひ）でもするやうな風（ふう）であつたので、小池はこの時初めて女將（ぢよしやう）としてのお光を見たと思つた。
東光院 (旧字旧仮名) ／ 上司小剣(著)
「矢張（やつぱ）り物質的（ぶつしつてき）の必要（ひつえう）かららしいです。先（さき）が何（なん）でも餘程（よほど）派出（はで）な家（うち）なんで、叔母（をば）さんの方（はう）でもさう單簡（たんかん）に濟（す）まされないんでせう」と何時（いつ）にない世帶染（しよたいじ）みた事（こと）を云（い）つた。
門 (旧字旧仮名) ／ 夏目漱石(著)
今の所はそれで大變に結構です。しかし眞面目にですよ、最初の火花（ひばな）のやうな浮々した氣持が消えて了へば、あなたは家庭的な仕事だの世帶染（しよたいじ）みた喜びなんぞより、少し高いところに眼を
ジエィン・エア：02 ジエィン・エア (旧字旧仮名) ／ シャーロット・ブロンテ(著)