与吉よきち)” の例文
旧字:與吉
土生はぶ仙之助、つづみの与吉よきちなどの顔がそのなかに見られたが、みな血走った眼をらして左膳とお藤を交互に眺めているだけで言葉もない。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その木挽の与吉よきちは、朝から晩まで、同じことをして木を挽いて居る、黙って大鋸おおのこぎりを以て巨材きょざいもとひざまずいて、そして仰いで礼拝らいはいする如く、上から挽きおろし、挽きおろす。
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ええ、鼠小紋春着新形ねずみこもんはるぎのしんがた。神田の与吉よきち実は鼠小僧次郎吉じろきち傾城けいせい松山、」ちょっと句切って
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「この、宛名の与吉よきちというのは何ものか」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
つづみの与吉よきちはあぐらをかいている。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)