“不落”の読み方と例文
読み方割合
ふらく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこの守備が堅いかぎり笠置は不落ふらくといっていい。北も東も、絶壁だった。切りいだような岩石の峨々ががたる下は木津川や布目川ぬのめがわの急流だ。しょせん甲冑かっちゅうでは取りつきようもなく
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし長曾我部元親、盛親の父子も、土佐と阿波との境——大西白地おおにしはくちの城を本営として、それを援護し、さかん督戦とくせんしていたので、攻囲軍は、不落ふらくの絶壁に突き当ってしまった形だった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こういう意力と、心理の兵のまえには、不落ふらく堅城けんじょうも、もののかずではない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)