“督戦”の読み方と例文
読み方割合
とくせん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
直義の督戦とくせんとなると、麾下きかの将士はみな死神のむちを聞くように、武者肌をそそけ立てた。かならず、死人の山を越えさせるからであった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後醍醐は、そのおわすところの大岳の大本営で、親しく、軍事を聞かれ、ときには、武士への軍忠状まで、ご自身、お書きになるほどな督戦とくせんぶりであった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
督戦とくせんしていたが、変幻極まりない武田軍の陣容は、たちまち変貌へんぼうして、左右に迫り、へたをすれば、うしろ巻きしている家康自身の陣地が、浜松と遮断しゃだんされそうな形になった。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)