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不寝番
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ねずのばん
ふりがな文庫
“
不寝番
(
ねずのばん
)” の例文
不寝番
(
ねずのばん
)
が油を差しに来た時も、ちょっと驚かされたけれども、やっぱり無事に眠っているものだから、安心して行ってしまいました。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
供についていた三浦荒次郎義澄は旅装も解かず、裏の
藁小屋
(
わらごや
)
の柱に
倚
(
よ
)
りかかったまま、
不寝番
(
ねずのばん
)
していたので、すぐ駈け出して見た。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三つのキャンプの廻りには、燃やせるだけの
篝火
(
かがりび
)
を
焚
(
た
)
いて、銃を持たせた土人の
不寝番
(
ねずのばん
)
を三人も立たせておいた。
令嬢エミーラの日記
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
で、その夜は十畳ばかりの屋敷に十四、五人の武士が
不寝番
(
ねずのばん
)
をすることになりました。
江戸の化物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
若「
丑刻過
(
ひけすぎ
)
は
不寝番
(
ねずのばん
)
の係で
新助
(
しんすけ
)
の係りではございませんから
私
(
わたくし
)
の係りになります」
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
不寝番
(
ねずのばん
)
の
妓夫
(
ぎゆう
)
がいて、下駄を出し、門口の戸を細目に開けて呉れる、下駄を履いて、出ようとすると、女が後から来て、半分出かけた俺の背中を、それもその皿鉢の真上を、三つ続けて、とん、とん
幽霊の自筆
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
もちろん小屋にも
鍵
(
かぎ
)
はかかっていた。けれど
不寝番
(
ねずのばん
)
が付きッきりでいるわけではない。彼は
漬物樽
(
つけものだる
)
を踏み台にして、明り窓を破って外へ出た。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そのでえだらぼっちが、この八幡へ喧嘩をしかけに来るから、それで八幡様の前を明るくしておけという神主様の仰せだ。だから俺らはその仰せ通り今夜は
不寝番
(
ねずのばん
)
で、お燈明へ油を差して歩くんだ
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
次には
不寝番
(
ねずのばん
)
の物々しい警戒だった。今朝になって、それとなく訊くと吉良家とは、
唇歯
(
しんし
)
の家がらである上杉弾正
太弼
(
たいひつ
)
の夜襲に備えるものと分った。
べんがら炬燵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「兄い、
不寝番
(
ねずのばん
)
かい、御苦労だな」
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
二更もすこし過ぎた頃、防寨の
丸木櫓
(
まるきやぐら
)
にのぼっている
不寝番
(
ねずのばん
)
が
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
寝
常用漢字
中学
部首:⼧
13画
番
常用漢字
小2
部首:⽥
12画
“不寝”で始まる語句
不寝