“上吊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うはづ40.0%
うわづ40.0%
うわず20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
健は平然けろりとして卓隣つくゑどなりの秋野といふ老教師と話を始める。校長の妻は、まだ何か言ひたげにして、上吊うはづつた眉をピリ/\させながら其処に立つてゐる。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
だしぬけに鋭いヒステリックの声を浴びせられて、気でも違いはしないかというように、林之助は呆気あっけにとられた顔をしてお絹をみると、彼女のものすごい眼は上吊うわづっていた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そこにもここにも、出発前の上吊うわずった声と、着物のれ合う音とがあった。騒乱の中から、さっきの荷物運搬人が現われて、予約してある寝台車へ私を救助した。
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)