“万創膏”の読み方と例文
読み方割合
ばんそうこう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
色の黒い、背の高い、骨格の逞しい肥った男で、眉の間と鼻の頭に五分角ぐらいの万創膏ばんそうこうを二つ貼っていたので、店員は最初何がなしに柔道の先生と思っていた。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
お千代は晴着をつけたまま殺されていた。矢張やはり心臓には短刀がプスリと突きたてられ、警視庁で眼をつけていた万創膏ばんそうこうも肩のあたりに発見せられた。すべて同一手法の殺人である。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
活栓かっせんと針を手早く添えて、中味の液体をシーソー式に動かすと、薬の残りを箱の中の瓶に返して、右手にアルコールをひたした脱脂綿と、万創膏ばんそうこうを持ちながら薬局を出て来た。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)