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七顛八倒
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しちてんばっとう
ふりがな文庫
“
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)” の例文
さあ、
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
、で沼みたいな六畳どろどろの部屋を
転摺
(
のめず
)
り廻る……炎が
搦
(
から
)
んで、
青蜥蜴
(
あおとかげ
)
の
踠打
(
のたう
)
つようだ。
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前へのめると
面
(
かお
)
から胸いっぱい
忽
(
たちま
)
ち泥だらけとなって、
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
する有様は見られたものではありません。
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
見ると
疎
(
うと
)
い
提灯
(
ちょうちん
)
の灯に照らされて、藤屋の万兵衛が
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
の苦悶をつづけているのです。
銭形平次捕物控:108 ガラッ八手柄話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
夜も静か、老公の声もいと穏やかなのに、ひとり胸の中で
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
していた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其の時分、大きな
海鼠
(
なまこ
)
の
二尺許
(
にしゃくばか
)
りなのを取つて食べて、毒に当つて、死なないまでに、こはれごはれの船の中で、
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
の
苦痛
(
くるしみ
)
をしたつて言ふよ。……まあ、どんな、
心持
(
こころもち
)
だつたらうね。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
劇毒のあらわれは、たちどころに、武大は
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
もがき廻った。そして近所へも響き渡りそうな絶叫を発しるので、彼女は武大の体に
蒲団
(
ふとん
)
をかぶせた。絹を濡らして、武大の鼻から口を
塞
(
ふさ
)
いだ。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
お徳が出かけて間もなく、手代の福三郎は
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
の苦しみを始め
銭形平次捕物控:055 路地の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そこで名状すべからざる混乱が起って、残らずの人が
七顛八倒
(
しちてんばっとう
)
です。
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
七
常用漢字
小1
部首:⼀
2画
顛
漢検準1級
部首:⾴
19画
八
常用漢字
小1
部首:⼋
2画
倒
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“七顛八”で始まる語句
七顛八起