“惨々”のいろいろな読み方と例文

旧字：慘々

読み方	割合
いたいた	40.0%
さんさん	40.0%
さんざん	20.0%

いたいた

女は慄然（ぞっ）としたようであった。その落ちくぼんだ胸部や、細々と痩せた手首などが一そう惨々（いたいた）しく見えた。そして彼女は半ば眼をつぶり、唇（くち）をふるわせながら

碧眼 (新字新仮名) ／ モーリス・ルヴェル(著)

さんさん

十九は「重苦」に通じ、四十九は「始終苦」に通じ、四十二は十を略せば「四二」となる。四二は「死に」に通じ、三十三は「惨々（さんさん）」に通ずるから縁起が悪いといわれておる。

迷信と宗教 (新字新仮名) ／ 井上円了(著)

さんざん

いまでも行ってみれば、眼のあたり分かる通り、幕末から維新当時にかけて増上寺の境内や数ある徳川霊廟の境内は、匡賊に類した武士や贋武士のために、惨々（さんざん）な掠奪（りゃくだつ）を蒙っている。

増上寺物語 (新字新仮名) ／ 佐藤垢石(著)

惨	常用漢字 中学 部首:⼼ 11画
々	3画